難病コレクター

 ザルツブルクの記事が途中止めのままです。ドッグショーやオビディエンス競技会の様子をupしようと思いながら、その後取り込んでて、放置していました。

 エアリアルが、「重症筋無力症」だということがわかった。
 そもそも、昨年11月頃から立て続けにおかしくなり始めた。最初はカイカイ。大金を払ってアレルギーの検査をしたが、全て陰性。原因が分からないまま悪化していき、今年3月、両目の周りを掻きむしって出血するに至って、ついにステロイドの内服を開始した。その頃は、競技会の結果も散々で、珍しくバーを落としたりしていた。のみならず、アジリティーだけでなく全ての動作がのろく、表情も無気力で、まるで老犬のようだった。訓練の先生含めみんなが、かゆくて夜も眠れないから元気がないんだろうと思っていた。
 それでも、ステロイドを飲み始めて皮膚の状態が改善するにつれて、少しずつ元気を取り戻したように見えた。しかし、6月に入ってステロイドを中止してからかゆみが悪化し、それにつれてまた全てがトロくなり、バーを跳ぶのも嫌がるようになってきた。けど、元々盛り上がりに欠ける犬なので、単にやる気がないのだと思っていた。以前、獣医に「かゆいだけでなく、元気もないんです」と訴えても取り合ってもらえなかったから、どうせ相手にしてもらえないと思って、受診はしなかった。
 その一方で、食い物命のエアリアルが、口に入れたおやつをなかなか飲み込むことができず、のどの奥に留まったままのことが多くなった。その上ゴハンを食べるのにも水を飲むのにも、時間がかかるようになった。7月の終わり頃、一旦飲み込んだ(はずの)おやつを吐き出すに至って、さすがにおかしいと思い、ついに動物病院を受診した。その結果が、「重症筋無力症」の診断でした。
 ヒトの難病であることは知っていたけど、まさか犬にもあるとは! 症状からして、ほぼ間違いないと。そう言われてよく観察してみると、ゴハン食べるとき舌がうまく動いてない。いつも、ゴハンを食べている間は他の用事をしていたから、これまで気付かなかった。友達には「鳴き声が変だ」と指摘されるし。「球麻痺」の症状ですね。人間だったら、言葉がうまくしゃべれなくなるところです。
 しかし、確定診断に必要な抗アセチルコリンレセプター抗体は、陰性だったんだよなー。わざわざアメリカまで検査に出して、¥29000も払ったのに!!! 20%くらいは陰性になるらしい。2週間前からステロイドを飲み始めて、ゴハンの食べ方は少し上手になった。でも、まだ、固形のおやつはうまく飲み込めません。
 ちなみに、皮膚のカイカイとこの病気とは、何の関係もありません。が、どちらも免疫の異常なので、エアちゃんの体内でT細胞が暴走中なのでしょう。皮肉なことに、ステロイドを飲み始めたから、皮膚の状態は著名改善。重症筋無力症も、運が良ければ、数ヶ月の治療で自然に治るらしい。けど、自己免疫疾患なので、今回はステロイドとの長いお付き合いを覚悟です。

 さつきの気管虚脱に続いて、2分の2の確率で難病にかかるとは。友達は、「Tanukoだから早く気付いたのよ〜。普通は、変だと思っているうちに取り返しがつかない状態になるんじゃない?」と、慰めてくれました。エアリアルの異常には、もっと早く気づいてあげられたんじゃないかと、後悔してます。これがさつきだったら、すぐおかしいと思ったでしょうが、元々がトロい子なので気持ちの問題で片付けてしまいました。
 さつきは、元気です。9歳になるけど、相変わらず倍速再生の動きを見せています。エアと年齢が逆のようです。さつきが元気にこの夏を乗り切ってくれそうなのが、唯一の慰めかも。

by sawa4482 | 2012-08-11 16:41 |