エアがいない暮らしに慣れるということ

 仕事から帰ったら、エアがいない。入院しているのだから、当たり前だ。けど、エアがいなくなってからの暮らしが想像されて、号泣した。
 夕方、見舞いに行った。看護師さんが、
「ママが来てくれると、表情が違うわね」
と言ってくれた。少しだけ駐車場を歩かせてみた。数歩でへたり込む。筋無力症が進行していると言われるが、昨日からこんなんですけど。これまで無意味な食事制限をしていたけど、これからは関係ない。大好きなパンを持って行った。喜んで食べる。病院でもパンを上げてくれたそうだが、直径が2cmくらいになると、飲み込めないと。先生によると、舌の筋肉量が3分の1位になっていると。
 名残惜しいが、診察台の上にエアを残して帰宅。

 あれこれ考えると、後悔ばかりで、すぐに泣けてくる。

 もっと早く皮膚科の専門医に診せていたら・・・と、悔やんでも悔やみきれない。専門医なら、もっと早く悪性リンパ腫の可能性に気付いただろう。もっと早く治療を始めていたら、かゆみからも解放されて、きれいなエアちゃんでいられたかもしれないのに。
 今更仕方のないことと頭では分かっているけど、申し訳なさで一杯だ。

 「どうして犬を飼おうと思ったのですか?」
と聞かれることがある。一緒に旅行したりドッグカフェに行ったりしたかったのだ。さつきとは、いろんな所を旅したり、ドックカフェを探したりした。けど、じっとしていない、他人に吠える、ホテルについたら備品を壊すのではないかと、気の休まる時がなかった。動向の人にもずいぶん迷惑をかけた。
 エアリアルと、最初に会いたかったよ。エアとだったら、どこへ行っても安心していられただろうに。エアはママの側にいられさえすれば幸せな子だから、そのほうがうんと幸せだったに違いない。2頭を一度にコントロールすることはできないし、さつきだけお留守番させるのはかわいそうで、エアとはほとんどどこにも行かなかった。二人だけで旅行したのは、九州に里帰りした時だけだったね。呼子湾の遊覧船に乗せてもらっても、エアはずっとおとなしく抱っこされてたっけ。その後は、お出かけと言えばトレーニングと競技会ばかりだった。アジキチになってから来たばっかりに、叱られたり、プレッシャーをかけられたり。本当は、とってもいい子なのに。ごめんね、ごめんね。悪い飼い主でごめんね。

 こんなに悪くなってから優しくされてもなぁ。

 エアは、幸せだったんだろうか?

by sawa4482 | 2012-10-05 23:21 |