前に進まなきゃ

 2週間前のこの時間、エアリアルは、大好きだった家を、永遠に出て行きました。

 エアリアルが視界にいない生活には、多少慣れてきたように思います。でも、最後にエアリアルを抱いて、家の中の好きだった場所を見せて回ったこと、お花に囲まれて眠っているようだったことなどを思い出すと、やはり涙が出ます。

 頂いたお花は、しおれたのを抜いては少しずつ寄せ集め、今日はこんな感じです。
b0066826_11292162.gif

 いくら涼しい季節とはいえ、2週間経ってもこれだけ残っているのは、驚きです。皆さんがエアリアルのことを名残惜しく思ってくださっているようで、嬉しいです。

 エアリアルは、このガラスの壷の中にいます。
b0066826_11333353.gif

 
 いつまで、毎日こんなに感傷に浸り続けるのか。もし、エアリアルが年を取ってよぼよぼになっていたら、こんなに尾を引かなかったかもしれません。やはり、若くして、美しかったエアリアルがみすぼらしい姿になって亡くなったから、思いもかけず早く取り上げられてしまったから、いつまでも悲しみが強いんだと思います。

 私の心がエアリアルで占領されている間も、アルファはすくすく成長しています。昨夜、最後の1本の乳歯が抜けました。体高はさつきを遥かに上回り、推定35cm、推定体重7kgです。あんなに小さくてフワフワだったのに、体毛もほとんど大人の毛に生え変わりました。それにつれて、背中にあったうり坊のような3本の黒っぽい筋がなくなりました。
b0066826_1235266.gif

b0066826_1242556.gif

b0066826_1251229.gif

 預かってもらっていた間も、ほとんど毎日広場で会っていたので驚きはしませんが、全くの放置状態で、筋肉ばかり鍛えた野生児に成長しました。それが却ってよかったのか、のびのび怖いものなしに育ちました。のびのびし過ぎて、無鉄砲です。広場に置いていあるAフレームに勝手に上がって、タッチゾーンより上から飛び降り、頭から一回転して着地したこともありました。くるみちゃんにできることは、全て自分にもできると勘違いしているようです。さすがにあの時は、自分でもビックリしたらしく、しばらく固まっていました。

 一方のさつきは、訓練所にいた間、最初の4日くらいはハウスごと空中浮遊する元気があったものの、5日目くらいから気配を消していたそうです。エアリアルが来てから、長期に預かってもらう時はいつも2頭セットだったのに、一人きりになって、とうとう捨てられたと思ったのかもしれません。普段敬遠しているKさんにすら、擦り寄っていったそうです。心細かったのかなぁ。
 どうせさつきのことだから、連れて帰ったら何事もなかったように元通りになると思っていました。その通りでした、数日間は。でも、このところ、妙にお利口なのです。お座りしたり伏せしたりして待っていることが多くなりました。それも、リラックスしているというより「お利口にしている」感じなのです。さつきがお利口にしていると、具合が悪いのかと心配になります。おもちゃを与えても、前においてじっとこちらを見ていたり、アテンションゲッティングな行動が目立ちます。
 思えば、エアリアルが来てからというもの、さつきへの注目度は常に最下位でした。アジを一緒にやっている人たちは、私がエアリアルに必要以上に厳しかったことを覚えていると思いますが、それでも、誰が見ても私は露骨にエアリアルびいきでした。アルファが来てからは、常にトイレに目を光らせ、間もなくエアリアルに手が掛かるようになり、さつきは最低限のお世話しかしてもらっていませんでした。意外に繊細なところのあるさつきは、そのことを感じ取っていたのでしょう。あるいは、帰ってみたらママの様子が変なことにも気付いているのかもしれません。それとも、さつきはずっと私の注意を引きたかったのに、私がそのことに気付いてやれていなかったのかもしれません。

 さつきは、厄介な子です。この子のせいで人との接触を避けるようになりました。ですが、さつきがいなければエアリアルとの出会いはあり得ず、ひいてはアルファがうちに来ることもありませんでした。最近、以前に比べれば見違えるように人当たりが良くなり(それでも並以下)、めっきり年齢を感じさせるようになりました。心肺機能がよくないから、さつきも長生きはできないかもしれません。これからは、さつきにもこれまで以上に目をかけてやらなければと思う、今日この頃です。

 エアリアルのことを思い出す時間が減ったり、エアリアルのために泣かなくなったりすることは、エアリアルに申し訳ないという思いもあります。その一方、そのためにさつきやアルファの生活を犠牲するのは、2頭に申し訳ないです。この1ヶ月、十分我慢してもらいました。アルファのために頑張らなきゃという思いで、何とか生活が崩壊しないでいられます。2頭がいなかったら、仕事もしないで引きこもっているか、下手すると虹の橋の向こうで会いたいあまり自殺していたかもしれません。
 これからは、2頭のために前進しなくては。エアリアルも、その思いを汲み取って旅立っていったはずです。だから、エアリアルに占領されていた心を、さつきとアルファに少し分けてあげてもいいよね。そのためにエアリアルを思う時間が減っても、許してくれるよね。エアリアルが一番かわいい子だったことは(さつきとアルファには内緒だけど)、変わらないんだから。
 

by sawa4482 | 2012-11-15 11:20 |