一年前

 七五三や入学式など家族の記念日ごとに「写真館」で家族写真を撮ってもらったことのある人は、結構いることだろう。我が家はそういう行事とは無縁だったので、さつきの誕生日がスタジオ撮影の初体験だった。
 カメラマンは元々ドッグスポーツから入った方で、スタジオ撮りはそんなにたくさんしているわけではない。だから、セットもそんなに物々しくはなかった。それでもびびってしまって、どうしてもセットに入ろうとしない犬がいるそうだ。そうなると、カメラマンはお手上げ。全く撮影にならない。
 さつきは、初めての部屋でも全然びびらなかった。どころか、頼みもしないのに隅々まで探索。高い台の上でもへっちゃら(これは、性格)、コマンド一つでイスに飛び乗るし(1センチでも高いところに上がりたい、煙と同じで○○なだけ)、マテと言われれば待ちますいつまでも(目の前で飼い主が必死におやつを見せているのさ)。「やっぱり、ちゃんと訓練を入れている犬は違いますね。」などとおだてられて、飼い主も一緒に木に登ってしまいました。まあ、フードの誘導があるとはいえ、トレーニングの成果はあったと、しみじみこの一年の苦労を偲んだ。

 去年の誕生日に特別なことをする気にならなかったのは、今から思えばさつきのことをそんなに可愛いと思っていなかったからだ。
 去年の日記を読み返すと、手を焼いている様子がありありとわかる。7ヶ月頃から始まった挑戦的な態度がひどくて、私の足は痣だらけ。墓場行きになった服は数知れず。癒されるどころか、ストレスになることの方が多かった。楽しいドッグライフを送っている人たちのblogを読んで、落ち込んだ。しつけ教室に行っても、飼い主のことは無視。「飼い主命」の他の犬たちがうらやましかった。
 他の人のblogを読むと、何をされても腹を立てないで、すごいなと思う。私は、怒ってばかりだ。というより、他の人の方が普通で、私が異常なんだろうな。気にしなくてもいいようなことを、過剰に問題視しすぎるんだろう。その点、親の嫌な点とそっくりで嫌になる。
 一日中叱ったりイライラしたりしていたのでは、さつきも楽しくないよね。もっとおおらかな飼い主だったら・・・もっとしつけの上手な飼い主だったら・・・さつきはもっといい子でいられるんじゃないか。さつきは、うちに来て幸せなんだろうか。と、毎日のように悩んでいた。
 そういう悩みは、さつきが来てまもなく始まった。でも、ブリーダーのところに戻せるわけでもないし、とにかく権勢症候群だけでも何とかしなくちゃの一心で、しつけは一生懸命でした。ワクチンが終わってしつけ教室に通える日が待ち遠しかった。初級教室で言われた「2歳になると、飼い主の言うことがよくわかるようになる」の言葉に、前途に横たわる月日の長さを思ってめまいがしたものだ。

 過ぎてしまえば、2歳になるまであっという間だった。確かに、最近私の言うことがよくわかるようになった。もちろん、まだまだ問題はいっぱいあるけど。それでも、さつきと一緒にいるのが楽しくなってから、さつきの顔つきが変わってきた。やっぱり、さつきもおもしろくなかったんだね。

 貴重な子犬の時期、一緒にいられる時間も少なかったし、全然楽しめなかった。あんなにかりかりしないで、もっとのびのびと遊ばせてやればよかった。さつきには申し訳ないと思う。できの悪い飼い主でごめんね。
 でも、過ぎたことはもう取り返しがつかない。これからの数年が一番いい時期。一緒にたくさん楽しみたい。どうやら天疱瘡で早死にすることもなさそうだし(笑)。

←ブリーダーさんのうちを出る直前のさつきb0066826_22271266.jpg
↓去年の誕生日のさつき。今より飾り毛が少なくて子供っぽい。b0066826_22272854.jpg
↓今日のさつき。かなり傷が目立たなくなった。ただし、毛が生えたというより、皮膚が黒くなったから。b0066826_22274721.jpg

by sawa4482 | 2005-05-25 12:48 | スキッパーキー