生食

"BARF"という言葉をご存じですか?
 "BARF"は、"Best Aussie Raw Food" diet(オーストラリアの最高の生の食餌)でもあり、
"Biologically Appropriate Raw Food"(生物学的に適切な生食)でもあり、
"Bones And Raw Food"(骨と生の食事)でもあるのです。
 要するに、「犬には、生の骨付き肉を中心に与えましょう」という考え方だ。提唱者は、オーストラリアの獣医、イアン・ビリングハースト博士。

 著書を読むと、「ガンから糖尿病まで、これで治った!」的な、インチキ健康食品の宣伝文句みたいなことが書いてあるから、話半分に聞いた方がよいと思うのだが、一つだけ、手放しで賛同したい件があった。それは、
「ドッグフードが出現してから高々70年。犬の身体は、そんな短期間に進化しない。」
という考えだ。これは全くその通りで、進化には、万年単位の年月を要する。だから、進化の過程で犬の先祖が食べていたのに近いものを与えるのが、犬の生理にかなった方法である、というのが、この人の主張なのだ。

 かねてより(特に、ストロバイト結石のための処方食にしてから)、ドッグフードは、本当に犬に必要な栄養素をバランスよく含んだ最高の食事なのか、疑問を感じていた。疑問の要点は、
①こんなペレット状になるほど高温で処理して、微量元素やビタミンが破壊されないのか?
②確かに「粗蛋白○%」と書いてあるが、植物由来のタンパク質で嵩増ししているのではないか?(先般アメリカで、中国産原料のせいで多くの犬猫が死んだのは、小麦グルテンが原因)

 とはいえ、生肉にはどうしても食中毒や寄生虫の危険がぬぐい去れない(博士は、犬は元々ンコを食う動物であるから、少々の細菌は平気なのだと言う。我が家に、ンコ食っても平気なサンプルが一頭。笑)。第一、毎日肉をやれるのは、肉の値段が日本の何分の一の価格でしかないオーストラリアならでは。日本でそれができる家庭が、いったいどれだけあるだろうか?
 全面的に生食に切り替えるのは、色んな点で不可能だが、カロリーや脂肪酸組成を勘案しながら、時々手作りご飯に挑戦しようと思っている。なので、買った。「食品成分表」↓
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 中学校の家庭科で、買わされたよな〜。家庭科は嫌いだったけど、後のダイエットに食品成分表はずいぶん役に立った。一時は、歩くカロリーブックだったこともあったよねー。と、懐かしく思った。

 試しに、生の手羽先(鶏でも、生なら骨も危険でないそうだ。気になるなら、骨ごとミンチにせよとのこと。)を与えてみた。狂ったように飛びつくかと思いきや、「何これ?食べられるの?」って感じで、匂いを嗅いだり、くわえたり離したり、しばら〜く思案してから、ようやくちびちび食したのでした。う〜む、あの食欲魔犬が一体どうしたことだ? 私が食べているものなら、初めて見る食品でも必ず「クレクレ光線」を発射するくせに。あっ、そうか、最初に私が食べてお手本を見せてやればよかったんだ・・・・・
              絶対、お断り!

追記;誤解のないよう、念のために申しますが、私は決して「原始生活=健康的」と思っているわけではありません。人が長生きするようになったのは、医療を含む文明のおかげです。石器時代の暮らしに戻ったら、日本人の平均寿命は間違いなく今の何分の一かになるでしょう。リビングハースト博士も、獣医ですから医療を否定してはいません(これこれの場合には獣医にかかりなさいとアドバイスしている)。ただ、ドライフードだけで生きるのは、人が高カロリー輸液だけで生きるのと同じくらい不自然だと言いたいんだと思います。

 後で色々検索していたら、BARFを冷凍で売っているサイトもありました。BARFに必要な材料が全て入っていて、解凍して与えるだけ! でも、すご〜〜く割高。毎日は、無理。

by sawa4482 | 2007-06-14 12:04 | スキッパーキー