FCIインターアジリティ競技会

 2006年3月4日、ここ、岡山県吉井川に架かる備前大橋の下で、さつきは競技会デビューをした。その時は、失格は仕方ないとしても、思い出すのも忌々しいトンデモナイ結果に終わったのだ。ビギナー1で場外脱走して行方不明になり、何分間も探し回った。その時さつきを捕獲して下さったのが、ウェンディちゃんの飼い主さんだ。あの日は、吉井川河川敷にそのままさつきを捨てて帰ろうかと、半ば本気で考えた。その後、今のお師匠様の門を叩き、昨年9月からは本格的に練習を始めた。以来、各地で恥をかき続け、「記録より記憶に残る」戦績を残してきたのは、ご存じの通り。
 苦節一年半、同じ場所で迎えたFCIインターナショナルアジリティ競技会、

今のさつきはあの時のさつきとは違うってところを見せてやるわ!

と、内心闘魂メラメラで臨んだのだ。

 前日、下見だけのためにわざわざ往復した(前泊するほどの距離ではなかったため)。丁度、会場を設営している真っ最中だった。さつきさん、いつもにも増してぐいぐいリードを引っ張り、うひょひょ弾けまくりです。オビ入れしようとしても、指導手の言うことなんか聞いちゃいません。やっぱり、今日連れてきてよかった。本番でこの調子だったら、また脱走のパターンだ。まだネットが張られていないのをいいことに、さつきを連れてリンク内を歩き回る。何とか興奮が収まった頃を見計らって、撤収した。
 
 さて、いよいよ決戦当日。会場に到着した時は、まだ真っ暗。この秋一番という冷え込みの中、霜をシャクシャク踏みながら車のヘッドライトを頼りにテントを立てた。設営が終わる頃にはすっかり夜も明け、さつきを会場の雰囲気に慣らす。過去の経験から、一度は弾けないと終わらないヤツなので、ダンベル持来で走らせておいた。

 AG。コース図。
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 罠が何カ所かあって、結構難しい印象。特にポイントとなるのは、タイヤに続く連続ハードルと、16番トンネルの入り口と思われる。



 ノーミスでした。何と、2度にリーチです。それにしても、指導手、走るの、遅っ。完全にさつきの足を引っ張ってる。これでも結構精一杯なのです。幼少の頃からの運動オンチは、今さらどうしようもない。スタートでマテができないのが致命的。おまけに、13番トンネルを指して「タイヤ」って言ってるしorz。

 JP。コース図。
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 6番ハードルから直角にスラに入れるところと、タイヤ→ハードル→トンネルと180度の呼び戻しが続くところ、この2カ所がポイントと思われる。が、さつきにとってはこれまでことごとく失敗しているボックスシークエンスも鬼門なのだ。

 AGが終わったあとから、普段にも増して落ち着きのないさつき、不安なスタートとなった。


 13番ハードルのあと、あらぬ方向へ行ってしまって焦ったが、何とか呼び戻すことができ、ノーミスでした。

 言うまでもなく、AG・JP共ノーミス完走は、初めてです。結果は、AG81頭中7席、JP13席でした。JPは、13番のあと無駄に膨らんだのが響いた。表彰は5位までで、それ以下はロゼッタをくれるだけ。残念。
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 早朝からずーっとワサワサしていたさつきは、家に着くやいなや、しもべのベッドを占領してお休みになりました。
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ちなみに、これまでの戦績。
2006.3.4 クラブ競技会(岡山)  ビギナー1:場外脱走・ビギナー2:場外脱走
2006.5.21  ブロック競技会(香川)  ビギナー1:6位・ビギナー2:場外脱走
2006.10.1 クラブ競技会(山口)  AG:場外脱走・JP:場外脱走
2006.11.18 クラブ競技会(徳島)  AG:26位(拒絶1)・JP:失格
2006.11.19 ブロック競技会(徳島)  AG:失格・JP:失格
2006.12.10 ブロック競技会(滋賀)  AG:拒絶1失敗1・JP:失格
2007.3.21  ST連合会(高知)  AG:失格・JP:失格
2007.4.15  クラブ競技会(大阪)  AG:PR8位・JP:失格
2007.5.19  ブロック競技会(徳島)  AG:失格・JP:32位(失敗1)
2007.9.30  クラブ競技会(山口)  AG:15位(失敗2)・JP:19位(拒絶1失敗1)
2007.11.24 FCIインター(岡山)  AG:PR7位・JP:PR13位


 こうして時系列で見ると、失敗しても失敗しても、よくも懲りずに行ってるなぁ。何しろ、一年前の目標は、「一緒に退場すること」だったんだからね。 仲間の助けなしには、ここまで来られなかった。場外脱走が日常だった頃は、逃げられないよう入退場口に仁王立ちになってくれたり、逃げても好きなハウスになら帰ってくるんじゃないかとハウスを持って待ちかまえてくれたり。それを思い返すと、涙が出るほど感謝です。
 何しろ、スタート地点が、普通の人より遙か後方でしたから。余り練習に来なくても、本番でそつなく完走する子もいるというのに。人より練習して、神戸のセミナーにまで出かけて、それでも人並みの結果さえ得られない。何でこんなにやっかいな犬を飼ってしまったんだろうと後悔したり、今から新しい犬で訓練した方が早いんじゃないかと思ってみたり、毎回恥ばかりかいていい加減止めた方がいいんじゃないかと思ってみたり、悩みと迷いの日々でした。なのに、いつの間にか、こんなに成長していた。今日の結果は、本当に嬉しいです。ノーミス完走が当たり前、表彰台じゃなければ来た意味がない優秀な犬と走っている人には、この程度の成績で感激する気持ちはわからないだろう。

 もちろん、これがゴールではありません。これから「2度への道」、引き続き頑張ります。とはいえ、相棒がさつきなので、これからもどんな突拍子もないことが起こるかわかりませんが。

by sawa4482 | 2007-11-24 22:01 | スキッパーキー