度胸試し

・・・のつもりで行ってきました、ドラハ。

 徳島の競技会一日目の完走で、一気に膨らんだドラハ参戦の意気込みは、翌日の惨敗でこれまた一気にしぼんでしまった。お師匠様の経験では、ドラハは音がものすごく響くそうだ。訓練競技会をすると、他のリンクにいる他人のコマンドに自分の犬が反応して動くことが珍しくないくらい。さつきが物音に過剰に反応することは、夏の打ち上げ花火で実証済み。ドラハで恐怖体験を味わい、それが将来に禍根を残すことになるのが不安だった。お師匠様も、周囲がやたら気になって落ち着きをなくすさつきがドラハに行くことには、慎重だった。協議の結果、ダメ元で行ってみることに。
 だが、出る以上は、前回「一緒に退場する」という目標を達成したので、今回の目標は「完走」だ(表向き)。内心は、音にビビって逃げなきゃいいや、という気持ちである。それに、どうせ失敗するなら、クリーンランを目指すようになってからより、レベルの低い今の方が傷が浅い。

 さて、実際ドラハに入ってみると、確かにすごい騒音。犬は吠えているし、3面あるリンクでてんでに放送する声が反響して、何を言っているのかさっぱりわからない。ところが、さつきは意外にも音を恐れる様子がない。花火や、物を叩く音など、単発的な音には敏感だが、ここまでのべつうるさいと、単なるBGMになってしまうのか?
 それにしても、ドームってありがたいね〜。前日かなりの雨だったにもかかわらず、地面は全く濡れていない。乾いた地面で競技を行うのは、実に3月以来。いったい、私の日頃の行いのどこがいけないというのであろうか。

 最初はJPから。4番スラロームの入り口までは、上出来だった。ところが、スラの最後の一本を通過せずに次のロングジャンプを跳んでしまい、失格。最後の一本を抜かしたことを脳みそが理解するまで、しばらく時間がかかった。気付いた時には、すでに跳んでしまった後。念のために審判の方を振り返ったら、しっかり手が上がっていて、目の錯覚ではないことがわかったorz。
 でも、何度も脱走劇を目撃している仲間が、「アジらしい失敗だから」と慰めてくれた。そうよ、「勝手に退場」とは違うわ。それに、本命はAGなんだから!

 「逃げなきゃいい」とか言ってたくせに、いざ本番が近づくと、他人の走りを見ながら頭の中で自分のハンドリングをシュミレーション。自分でも顔が恐いのがわかるくらい。
 AGは、3基のハードルとドッグウォークがほぼ直線に並び、5番トンネルがU字に置いてあって手前の入り口から入れる。ドッグウォークを下りた場所からは、入り口が直接見えない配置になっていた。出口の方から入ることばかり警戒していたら、なんと、トンネルとは反対の方向に行ってしまった。グラウンドの隅っこに立ってこちらを見、呼んでも来ない。これは、放浪開始の合図だ。
 が、今日のさつきは、ここからが違った。優しく「オイデ」と呼んだら戻ってきて、トンネルから続きをやり直し。後は、スラロームを2回やり直したが、完走。もちろん減点10だが、完走しただけで大満足です。何より嬉しかったのは、コースアウトしても戻ってきてくれて、その後集中力が続いたこと。これまでだったら、あの時点で脱走していた場面なのに。他の人から見れば、相変わらず低次元のことで喜んでいるのかもしれないが、競技会ごとに一歩ずつ前進しているのが目に見えて、励みになります。
 思えば、競技会目指して練習を始めたのが、ちょうど一年前くらい。あの頃は、リードをはずしただけでも絶対帰ってこなくなる気がして、ましてや首輪をはずすなんて考えられなかった。それに比べると、これでもずいぶん上達したものだ。次は来年3月の高知。競技会デビューからちょうど一年。CAP君のように一年目で表彰台の一番高い所に上ることは絶対ないだろうけど、3ヶ月以上練習期間があるから、今回よりはよい成績を残したい。

 それにしても、ノーミス完走って、むずかしいねー。引退するまでには、せめて2度に上がっていたいものだ。

 大阪の天才少女、ヒヨシちゃんと記念撮影。(左がヒヨシちゃん)
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 目が合ったとたん、二頭とも鼻に皺を寄せてぎゃんぎゃん大騒ぎ。女同士、相性悪っ。これ以上近づくとバトルになるので、これがぎりぎりの距離なんです(笑)。
 ヒヨシちゃんとさつきは、異父姉妹。ヒヨシちゃんは、ふさふさつやつやで、ショータイプのきれいな子でした。さつきは、やっぱりぼさぼさ。ちゃんとブラッシングしてるんだけどねぇ。

by sawa4482 | 2006-12-10 22:24 | スキッパーキー